本当の安心のため顔が見える化粧品を
私たちはできる限り化粧品原料の生産者を
直接訪ね、お話を聞いています。
お客様の肌に責任を持ちたいからこそ、
安心安全に徹底的にこだわります。
小豆 生産者
福島 隆博(フクシマ タカヒロ)さん
生産者の福島さんは45年間農業に携わっておられます。
約12年前、アトピーに困っている子供たちがいる、という話を聞き、有機栽培を勧められて始めたそうです。
最初のうちは種を蒔いても虫に食べられて芽が出てこず、収穫ゼロということも多かったそうですが、今では2ヘクタール(サッカーコート約3面分)の広さの小豆畑を青々と育てられています。
また、いまだに苦労されているのが除草だそうです。
除草剤を使わないため抜いても抜いても雑草が生えてきます。有機の畑には土の中に微生物が豊かにいるので栄養が豊富です。その栄養分を十分に小豆にいきわたらせるため除草は必須です。福島さんは2ヘクタールのうち、8割を機械で大まかに除草し、残りの2割を土壌を傷つけないよう手作業で除草されています。除草剤をまけば1回で済むところを年4回除草作業されているそうです。
また、天候によってアブラムシ等の害虫が発生することもあるそうですが、有機畑のため害虫駆除剤や防虫剤を使用できないので放置するしかありません。そのため出荷数が不安定で少なくなったりします。(他の農家さんが有機にしない理由の一つ)
北海道で生産されている小豆のうち、有機小豆は1%にも満たないそうで、大変希少なものです。福島さんは「お客様に直接売っているわけではないので生の声は聞こえてきません。しかし、また注文が入ることにより、需要があるということは喜ばれているんだと思っています。」とおっしゃられています。
zcoうるおう洗顔粉を使った皆様に喜んでいただき、その喜びの声を是非福島さんに届けたいと思います。
米ぬか 生産者
荒関 敬悦(アラセキ ケイエツ)さん
荒関さんが作るお米は27年間、無農薬・無化学肥料です。
青森県認証特別栽培米の認証を取得されています。
特別栽培米とは慣行レベルに比べ、農薬や化学肥料の量が50%以下で栽培されるお米のことです。荒関さんが作るお米は農薬・化学肥料0%。
有機JASと同じように有機肥料で土を肥やし、隣接している田んぼや畑から農薬が飛散してこないよう散布時期を確認し、細かくチェック(散布ヘリの高さ、風、ノズルの長さ等)しています。
有機JAS規格で栽培しているのになぜ認証を取得しないのかお伺いすると、有機JAS認証を取得するために書類作成等の手間や時間がかかること、毎年かかるコストを考えるとその分商品の価格に上乗せしなければならない、少しでも価格を抑えて広くお客様に健康に良いお米を買ってほしい、という思いから取得されていないようです。
また、荒関さんは米穀検査員も担っており、目視で検査されるため玄米を見ただけでその品種が分かるほど確かな目をお持ちです。
荒関さんが無農薬・無化学肥料に取り組んだ理由の一つは「悔しさ」だと言います。
青森県は米の産地としては知名度が低く、収穫されるお米は他のお米と混ぜてもクセがないということでブレンド米、増量米として取り扱われてきました。寒い気候で東風があたるため良い土壌ではない、青森県でおいしいお米が作れるはずがない、とレッテルを貼られてきました。
「青森県でも主役級になるおいしいお米は作れる!」悔しい思いをバネに、無農薬・無化学肥料で土を肥やし続けてこられました。その結果、つややかなお米が出来上がり、東京で使ってくれるレストランや定期的に購入して下さるお客様も増えたそうです。それまでの道のりは簡単なものではありませんでした。
無農薬の田んぼはとにかく除草が大変です。初めは手作業で行っていましたが、だんだん担い手が少なくなり、モーターがついた機械を押して歩く作業に変えましたがUターンするたびに重い機械を持ち上げなければならず、かなり重労働です。マルチシートという紙のシートで遮光し雑草が生えないようにする方法もありますが数カ月すると自然分解しますので、結局そのあとは手作業で除草します。
また、無農薬・無化学肥料栽培で天候に左右されることもあり、25ヘクタール(東京ドーム約5.3個分)もの広さの田んぼで栽培されるお米は、慣行栽培の半分ほどしか収穫できません。それでも無農薬・無化学肥料栽培を続けられるのは稲作農業従事者としてのプライドとお客様、特に未来を担う子供たちに安心で安全なお米を食べてほしいという思いから。荒関さんのお米からはそんな情熱が伝わってきます。
黒糖 生産者
喜界島工房
杉俣 紘二郎(スギマタ コウジロウ)さん
喜界島はサンゴ礁が隆起してできた島です。
サンゴの土壌は弱アルカリ質で、海に囲まれた島には塩分濃度の高い風が吹くことにより、カルシウムやミネラルが豊富な野菜が育ちやすいです。
この地で日本初の有機黒糖が作られています。
杉俣さんは農業経験が一切なく、元々東京でNPO法人子どもの命を守る会で手伝いをされていて、そこで出会った喜界島黒糖に興味を持ちました。初めて知った喜界島を初めて訪れ、そこで食べた喜界島の黒糖のおいしさに感銘を受けられ、喜界島で黒糖を作るために移住を決めました。そこで有機サトウキビの栽培をすることを決めたのです。これも後々日本で初めての試みであることを知ったと言います。
当初は弟子入りをし、勉強しながらの農業となりましたが、まず周囲の目の厳しさがありました。有機栽培するということは農薬や化学肥料、防虫剤や殺虫剤、除草剤も使えないので当然雑草や害虫が発生します。近隣の生産者からは「そちらから害虫や雑草の種が飛んでくる。なんとかしてくれ。」と言われ何度も畑をダメにして、また一から栽培、ということを繰り返したそうです。芽が出ないこともあり、また一から。アブラムシが寄生し、また全滅させて一から。と、並々ならぬ苦労をされてきました。
杉俣さんに、苦労した点は何ですか?と伺うと「苦労ですか…。うーん。苦労はしてないですね。」と、好きなことをやっている、という気持ちが伝わってきます。有機にこだわることは当然のことだと思っておられるようです。しかし畑を見せてもらうと炎天下の中、奥様、ご子息とご家族総出で手作業で作業されていました。刈り取りは毎回手作業なのだそうです。機械で刈り取れば早いが、そうすると土壌を傷めてしまうので、ということですが、そこも苦労だとは思われていないようです。
なぜこれまで有機栽培のサトウキビがなかったのでしょうか。そもそも北海道の甜菜、鹿児島、沖縄のサトウキビ栽培には国から補助金が出ます。有機栽培は時間も労力もコストもかかるうえ、天候に大きく左右されるため収穫量も安定しません。栽培する側にはデメリットだらけに思える有機栽培をわざわざしなくてもお金がもらえるのです。
あまり多くを語られない杉俣さんですが、子供たちのため、未来のためにやらなくてはならないという使命感を持っておられる方だと感じました。
・朝日酒造 喜禎浩之さん
朝日酒造さんは喜界島で大正5年から100年以上続く酒蔵です。4代目当主の喜禎さんは子供たちのため、島の未来のために20年前から有機栽培を始められたそうです。近くの奄美大島や鹿児島県内の料理屋や居酒屋で朝日酒造さんの黒糖焼酎は良くお見かけしますが、店主の方々は一様に「4代目になられてから明らかに変わった。お客さんからも人気です。」と口をそろえています。
喜界島は普通の土と違ってサンゴの土壌なので雨がたまらず、川にならずに下に流れ込みます。それを地下水として利用し、喜界島の住民の方々にとっては命の水となっています。しかし農薬や化学肥料を使用していると、それらをたっぷり含んだ水を生活用水として使うことになります。子供たちのためにも、そんな水を使わせるわけにはいかない。と、喜禎さんはおっしゃられます。いずれは喜界島全体を有機栽培の島にすることを目標に杉俣さんとNPO法人オーガニックアイランド喜界島を立ち上げられました。なんと喜禎さんも20年前、有機栽培を始めた時は農業初心者だったそうです。周囲からは変人扱いされ、なかなか理解してもらえませんでした。喜禎さんはいち早くサトウキビを有機栽培されていましたが、有機JAS認証は取得されていませんでした。有機JAS認証を取得するのは時間や手間、コストがかかること、取得することにメリットがないと思っていた、という理由でしたが、平成27年、喜界島工房の杉俣さんと一緒に喜界島を有機の島にしたい、世に広めたい、という思いから認証を取得されたそうです。